最終回の近いガンダムGのレコンギスタを観て感想。たぶん愚痴です

現在放映中のガンダム2作品「ガンダムビルドファイターズトライ」と「ガンダム Gのレコンギスタ 」
前者が、ガンプラでバトルするというファンサービス的な作品なのに対し、後者「Gのレコンギスタ」(以下Gレコ)は、ファーストガンダムから続く宇宙世紀の流れを組む新たな「ガンダム世界」の物語となっています。


監督はファーストから∀(ターンエー)までを手がけたガンダムの生みの親「富野由悠季(とみのよしゆき)」監督。正統な血統のガンダム作品となっています。


が、このGレコかなり難解。説明不足のまま展開がどんどん進み、新たな用語、新たなキャラが出すぎて視聴者も把握できていない人がほとんど。自分も21話まで観てよくわかりません。大体の流れは分かるのですが、人に勧める際に説明できるか…といったらNo. 学生時代に苦手な教科で授業がどんどん進んでしまい、予習復習が追いつかなくなる状態に非常に良く似ています。


最近のアニメ 視聴というとツイッターやニコ動での実況がつきもので、普通のアニメなら「なんでやねん!」とか「○○ちゃんかわいい!」といった、ストーリーやキャラへのツッコミと声援が多いのですが、ことGレコ実況に関しては「ジャベリンありがとうね!」といったキャラの特長あるセリフをそのまま復唱するツイートがほとんど。一見盛り上がっているように見えますが、これ、視聴者が理解を放棄して機械的にツイートせざるを得ない内容であるため。これがだいたい10話ぐらいまでの状況


もちろん、富野監督独特のセリフ回しは新鮮で耳に残るのですがそれだけ。製作陣が発信したい情報が多すぎてまとめきれず、結局一部のアニメまとめサイトや解説を職業としているような人たちだけが把握して、そこで止まっている。アニメで食べている人たちだけのオモチャ、難解なパズル玩具になっている。


当然、ガンダム関連商品の最大の売りである「ガンプラ」も売れていない。一部ではまだ放送終了前なのに投げ売りセールが始まっている。モデラーも、せっかく出た新機体のキットを組んだと思ったらもうアニメでは大破して出てこないなんていうことがザラ。これでは買う気もなくなります…現状、個人的な体感としてはAGEに継ぐ失敗作になりそうな予感…


もちろんアニメ的な見どころも沢山あります。手書きのMS戦の作画はここ数年の中でも(劇場版、OVAなどを除いて)トップクラスだし、宇宙での生活を感じさせる小道具の使い方も見事。女性キャラもカワイイ。パイロット同士の咬み合わないセリフも、有線通信に頼る世界観からくるものだし、戦場の理想とエゴの押し付け合いが感じられて、戦闘シーンに緊迫感とスピード感を与えている。把握できないながらも、ラストはキッチリ盛り上げてくれる予感はあります。


結局、ストーリーと演出なのよね…問題は。ガンダムといえばアニメ界をリードするビッグタイトルのひとつだけに、ここがガタガタだとすごく不安になります。 ファースト時代の見なおしやスピンオフも良いけれど、次のガンダムはアニメとしてしっかりまとまったものが見たい、そう願います。


追記 最終回を見て

最後まで観て、頭を空っぽにするとかなり面白かったです。最近のロボットアニメの中では、気持ちのよい終わり方。それでも戦争で、人は大勢死んでいるのですが、その逆境の中でも強さと元気を与えてくれる上手い終わり方だったなぁと。最後まで見ると印象が変わりますね