2016年春アニメも中盤にさしかかり、ほぼ評価が出揃ったところ
今回はその中から、『ふらいんぐうぃっち』と『ハイスクール・フリート』をピックアップして、作品の方向性を探ってみたいと思います 

TVアニメ「ふらいんぐうぃっち」公式サイト 

青森を舞台とした、のんびり日常系魔女アニメ
ちょっと田舎というか、自然や畑仕事、地方都市の雰囲気を味わえる癒し系です
似たような感じですと、『のんのんびより』や『ARIA』、コミックスですと『よつばと』あたりが近いかな?

とにかく、一話の中でほとんど話が進まないというか、日常のちょっとした出来事+魔法が描かれており、その魔法も、大事件を解決とかそういったたぐいのものではなくて、「ちょっと試してみようか」的な、緩やかな感じ

主人公の魔女「小幡真琴(こわた まこと)」さんが青森の倉本家に居候するところから始まるのですが、この倉本家の住人で高校生の圭くんとひとつ屋根の下生活しているというのに、ラブ要素やエッチな要素が一切無いのも新鮮。

このように、本来「魔女モノ」にありがちな、「大事件、ドタバタ、恋愛、恐怖」といった要素を丁寧にそぎ落として、素朴な味わいを引き立たせた世界観。例えるなら、ふらいんぐうぃっちは「盆栽」といえるでしょう


TVアニメ「ハイスクール・フリート」公式サイト 

一方、ハイフリはその真逆を行くアニメ
同じく高校生が主人公なのですが、こちらは女子高生たちが学校所属の航洋艦「晴風(はれかぜ)」に乗船し、様々な事件に巻き込まれる内容

女の子の集団生活モノという根幹に「戦艦」「クーデター」「声優」「猫」「水着」「お風呂」「架空戦記」「放送開始直後のドッキリ」をこれでもかとくっつけた内容。

『前述のふらいんぐうぃっち』が、減算することで特色を出しているのに対し、ハイフリは加算方式。同じ高校生が主人公の30分アニメでも、ここまでベクトルが違うものができあがるのは、面白いですね