ふと思った、「お金」の日本語の定義と意味のおはなしです

普段わたしたちが使用している通貨。
特に「硬貨」に関して気になったのでいろいろと考えてみました。 

英語では「COIN(コイン)」
米国では1セント、5セント、10セント、25セント、50セント、1ドル
英国なら1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンス、1ポンド
と、コインひとつでいろいろな種類があります。

米国に関しては1セント=ペニー硬貨、10セント=ダイム硬貨と、それぞれ特有の名称がついていますが、さて、日本ではどうでしょうか。基本的には1円玉、5円玉と、◯円玉もしくは◯円硬貨といったかんじで、特に固有の名前は無いように思います。

ただ、普段使っている言葉で、無意識に使い分けされている言葉がないでしょうか?たとえば「ワンコイン」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?

シンキングダイム………


はい、どうでしょうか、500円玉が思い浮かんだ人が多いのではないでしょうか。

これは、特に飲み屋さんの宣伝で「ワンコインドリンク」などと使われていたり、フィギュア・グッズ関係で「ワンコインコレクションフィギュア」といった商品が存在するため、自然と「ワンコイン」=「500円」という結びつきができているためと思われます。
最近では300円ショップの「3COINS」という店舗があったり、ゲームセンターでコンティニュー1コインといった表示がされたりするので、それらを利用する方は「100円玉」を思い浮かべる人も多いかもしれません。

逆に、コインと聞いて10円、5円、50円を思い浮かべる人は少ない。
そのもう一つに理由には、任天堂の名作ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」があると思います。
おそらく「コイン」という単語が日本に定着したのはスーマリのおかげ。ゲーム内では「穴の空いていない高級そうな金属」として表現されており、ゲット時のS.E.「チャリーン」は任天堂のシンボル音としても使用されています。皆さんも「チャリーン」を「コイーン」と歌った経験があるのではないでしょうか。

この理屈では「1円玉もキラキラして穴が空いていないから、コインじゃないか?」と疑問が湧いてきますが、やはり重要なのは「重さ」「高級感」そして、前述した「音」。1円玉を落としても「チャリーン」とは鳴りませんよね。「コツン」といった感じです。




もうひとつ実験。
「硬貨」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?

シンキングタイム………


はい、10円玉だという方は手を上げてください。

これも「音」が理由なのですが、前述の「ぶつかったときの音(おと)」のお話ではなく、「口に出したときの音(オン)」が原因だと思われます。
本来ならば硬貨というとコインすべてを差すのですが、たまたま「硬貨」と「銅貨」という2つの単語の読みが似ていたため、「硬貨」というと「銅色(カッパー)」のコインを思い浮かべる人が多いのではないかと推測します。

では1円玉は特有の関連語がないかというと、これがなかなか思いつかない。
理由としては
・通貨の最小単位である
・1(イチ)という響き
・唯一のアルミ硬貨で、他と間違えない
といった点が考えられます。「一円玉は一円玉!」という、オンリーワンの考え方ですね。世界的に見てもアルミの硬貨は比較的珍しいようです。
強いて言うなら、「◯円玉」と「玉」を付けてよぶのは1円が多い気がします。

5円と50円はマイナーなので、このどれにも当てはまらない感じ。

まとめると
 コイン=500円、100円
 硬貨=5円、10円
 ◯円玉=1円
 5円、50円は特に無し
と言った感じです。

なんだか、手品やトリックのコールドリーディングにも使えそうですね