現在放送中のアニメ『呪術廻戦』

週刊少年ジャンプに連載中の「呪術」がテーマのダークファンタジー・バトル漫画ですが、アニメ19話の虎杖・東堂・花御のバトルがハチャメチャに面白かったので感想。
※若干ネタバレを含みます。あらかじめアニメご参照のこと

■ シチュエーション

主人公、虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)が所属する都立呪術高専と、東堂葵(とうどう あおい)が所属する呪術高専 京都校。
アニメ2クール目前半にあたる14話~20話までは、この2校の「交流会」(フィールドに放たれた呪霊を倒すサバイバルバトル)が描かれます。

東堂は初見時はパワー重視の筋骨隆々の大男。当初は虎杖くんの両面宿儺の力を狙い襲いかかりますが、バトルを通して二人は「親友(ブラザー)」としての絆を深めてゆきます。

そこへ乱入した特級呪霊「花御(はなみ)」
植物を主体とした術式・領域展開で生徒たちを危機に陥れます。

今回は、この虎杖・東堂・花御のバトルの物凄さに注目。

■ バトルの読み合いがすごい

花御の能力は多岐に渡り、花畑、呪いの種子、木の鞠、左肩の「供花」
パワーキャラと思われた東堂は、これらの攻撃を瞬時に分析、さらにこれらすべてがブラフである可能性も考慮に入れ、攻略を組み立てていきます。

ある程度、異能バトル漫画(特にジャンプ系)を読み込んだ読者は「お互いに隠し持った能力をぶつけ合うんだろうな~」と、一歩引いた目線でいまいちのめりこめないケースが多いのですが、東堂による「読み」は読者に限りなく近い目線で戦局を俯瞰。単調なバトルものに飽きが来ている読者の目線を一気に物語へと引き込みます。

■ 東堂・虎杖のコンビネーションがすごい

東堂の術式は「不義遊戯(ブギウギ)」
一見ふざけた名称と、「2つのモノを瞬時に入れ替える」というパワーキャラらしからぬ、どちらかというとサポート的な能力。
しかしこの「不義遊戯」がバトルを最高に面白いものへと昇華させる要素となっています。

「黒閃」に目覚めた虎杖くん&肉弾・頭脳ともに研ぎ澄まされた東堂の目まぐるしいコンビネーションが、攻略不可能に見えた花御を翻弄。おそらく虎杖くん1人、東堂1人ではここまで面白さは出なかったのではと思います。出会ったばかりの二人が繰り出す変幻自在の攻撃は視聴者を圧倒します。熱い!

■ MAPPAがやっぱりすごい!

2020年冬アニメでは「進撃の巨人 (ファイナルシーズン)」も手掛けるアニメスタジオMAPPA(マッパ)
もともと作画力には定評がありましたが、呪術廻戦ではバトルシーンが飛び抜けて進化。スピーディーで力強い映像はまるで劇場映画のクオリティです。1クール目の真人関連のバトルも良かったのですが、19話~20話の交流会、花御戦はさらに爽快感がアップ。導入も含めると交流会全体には7話、花御戦には約3話があてられているのですが、1体の敵に対してこの話数を割きつつ、まったくダレることがない「映像のパワー」には感動。

しかも東堂、花御ともに、ラスボス級というわけではなく、戦力としてはお互いに中級。物語がこの先どうなってしまうのか、期待がどんどん膨らんでゆきます。

総じて、アニメ『呪術廻戦』19話&20話は、歴代の異能バトル作品のバトルシーンの中でも1、2を争う回といっても過言ではないでしょう。
(ちなみに個人的1位はジョジョ第3部のラストのDIO戦)
ということで、アニメ『呪術廻戦』の感想でした。

リンク
TVアニメ「呪術廻戦」公式サイト 

『呪術廻戦』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト 

呪術廻戦 - Wikipedia